コラム

考え中の小さなピンクのぬいぐるみ
壁に掛けられている二枚の絵

百日咳について

百日咳菌により起こる急性の呼吸器感染症です。名前の通り、長く続く激しい咳が特徴です。

 

感染力は非常に強く、初期の診断が難しい病気です。診断して抗生物質を内服しても咳症状は

改善しません。生後6ヵ月未満のお子さんが感染すると重症化する危険性があります。

 

 

より詳しく…

 

感染者の咳やくしゃみから感染します(感染力は非常に強く、家庭内に感染者がいるとほぼみんな感染すると言われています)。

感染して7~10日間経つと鼻水などの風邪症状から始まり、次第に咳がひどくなってきます。

風邪だと思っていたら咳がひどくなってきて…診断がつく頃には周囲の人に感染を広げている可能性があります。

 

周囲の流行状況と症状から診断します。

検査は遺伝子検査、細菌培養検査、血性学的検査とありますが、早期に診断できるのは遺伝子検査のみです(残念ながら、今のところ当院では検査できません)。

 

治療は抗生物質ですが、咳症状が軽くなるわけではありません(風邪症状の時に内服し始めると、抑えてくれる可能性はありますが)。早期に内服することで感染を広げるのを抑えてくれます。

従来使用されてきた抗生物質への耐性化が問題になっています。

 

1歳未満、特に生後6ヵ月未満の赤ちゃんが感染すると重症化する危険性があります。日本では生後2ヵ月からワクチン接種を受けており、重症化の予防に寄与しています。ただ5歳頃になると発症予防に必要な抗体の保有率が20%程度まで下がってしまうことが指摘されており、日本小児科学会は5歳以後の再接種を推奨しています。現在は新生児の感染予防のため、妊婦さんへのワクチン接種も受けられるようになっています(自費診療)。

淡いピンクのクマの子供が、2つの鉢植えを興味津々で見ている
この記事を書いた先生

この記事を書いた先生

向江 徳太郎 先生

当クリニックで働き始めるまで、総合病院で小児科医/救急医として働いてきました。小児科医として一般的な小児の診療に加えて新生児の集中治療や小児救急に携わり、その後救急医として小児だけではなく成人や外傷の診療にも携わった経験があります。

楽しげに立っている小さなグレーのクマ

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